なぜ中国SNSでバズらない?日本企業が中国SNS運用する際に、よく失敗する三大原因と対策をまとめた(二)

この数年、筆者が日本企業・自治体アカウントの代理運営・コンテンツ創作を行ってきた。その経験から、日本の企業や組織が中国SNSを運用する際の失敗について感想をまとめてみた。内容をより詳しく述べられるよう、三回に分けて記事を配信する。

前篇では、日本企業・組織が中国SNS運用をする際に、最も大きな罠「数字やKPI」について話した。数字も重要なファクターだが、あくまでも人が判断する際の「参考」に過ぎない。数字の上で、人間が思考や総合的な判断をするのが最も大事なことだと信じている。

それでは、今日は次の原因について話しましょう。

原因二:確認プロセスで発生した時間のロスが致命的

ちょうど本文を書いている今日は、中国で大ヒットしているあるバラエティ番組は最終回を迎えた。30歳以上の女性スターたちを招いて、30~50代の女性アイドル団体を作る連続コンペだ。

そして今日Wechatでの記事配信を見ると、エンタテインメント系以外のアカウントも、このテーマを多く取り上げている。「中国バラエティ番組のトレンド」「彼女の大人気な理由」「番組の中の化粧やコーデのコツ」などなど、様々な角度から記事をこの番組と繋げようとしている。

半沢直樹が上映している間に、「<半沢直樹>にある金融用語すべて解説する!」のようなYoutube動画を誰かがきっと作るね。それと同じ。人々がいま一番関心を持っているキーワードの人気を借りようとするわけだ。

このように、短時間に大量な注目を得られるため、今どき流行っていること・話題になっているニュースをコンテンツで活用するのは、中国語で「追热点」(流行りの話題をお追いかける)と呼ばれる。

メディア運営では、事半功倍(半分の労力で倍の成果をあげる)の技だ。

このやり方は、どの国でも存在しているが、中国SNSの場合、流行りが来るのも、去るのも非常に速い。続きの新しい進展がない限り、1-2日で完結するのが一般的。

先程の30代女性番組の例も、今日は最終回のため、違和感なく語るには遅くても明後日までだ。その後配信すると「いまさら」感が出てくる。

実際、いち早く話題のテーマを追いかけるために、当日のニュースに合わせて、その日のうちに配信コンテンツを作成して配信することも多い。

それに対して、日本で記事を作るペースが完全に違う。

私たちは日本で公開配信をする際に、一ヶ月〜二週間前程度にテーマを定め、一週間前後で作成・校正し配信するのが多い。このスピード感は中国のSNS運営では「ありえないこと」を認識しなければならない。

一番速いスピースを追求しても、日本側の確認プロセス・校正を入れると、コンテンツの作成から配信するまではどうしても3-7日にかかってしまう。この時間のロスで中国の流行っている話題を追いかけられないのが現実だ。

とはいえ、会社や組織が責任を持ってSNSメディアを運営する上、その確認プロセスはリスクを軽減するために必須なものだと考えられる。

そのために、日本側での確認プロセスを保留する前提で、ロスを最小限にする「次善策」を提供します。

それでも成功しているアカウントの秘訣は?その解決策は2つ!

ここまでは、中国で「追热点」(流行りの話題を追いかける)必要性を語ってきた:

・いまどきのニュース・話題に関連があるコンテンツは、通常2-10倍の関心度と閲覧を得られる。

各ニュースや話題の寿命が非常に短く、1-3日以内に追いかけないとブームが過ぎてしまう。

日本企業や組織が中国語SNSを運営する際に、言葉の壁や社内の確認プロセスがあるためどうしても同じことができない。ここで時間ロスを補うための、2つの解決策を提供する。

①プロモーション・カレンダーの活用

ニュースや話題がない日は、中国のSNS配信が何を追いかけているか?

それは「プロモーション・カレンダ」だ。

2020年3月のプロモーションカレンダー

春節や国慶節、ダブル11などの「ビッグイベント」に合わせて配信を準備することは、既に皆さんが慣れていると思いますが、その他にもいろいろ「スモールイベント」を活用することが可能。

上にある画像は2020年3月のプロモーション・カレンダー。ホワイトデーや女性の日以外に、「耳を愛する日」「国際航海日」なども書かれている。他の月だと、「スティーブ・ジョブズ誕生日」もあったりする。

追いかけられる話題のない時に、中国の創作者たちはこのプロモーション・カレンダーから使えるテーマを探すことが多い。書き方はだいたい「今日は○○の日だ。○○いえば…」のようにする。

「航海の日だと言われても、うちは航海と全く関係ないよ?」と思うかもしれないが、実は話題を展開する仕方がいろいろある。

例えば、「航海」→「船員」→「船員の服から来たファッション」→「ボーダー」→「ボーダーTシャツのコーデを紹介」のように書けば、アパレルや百貨店も使えるテーマになる。

薬局の場合、「航海」→「人類が航海でビタミンCの効果を発見した話」→「ビタミンの重要性」→「ビタミンの剤の紹介」のように配信を組むことが可能。

自治体の場合は、地方にある港や漁村の文化を紹介することが可能。

あらゆる話題に対して、プロのライターが連想力を発揮すれば可能性は無限に広げるよ!話題はあくまでも「人気を借りる」ための手段なので、話の筋さえ通れば配信内容に大きな影響が出ない。

プロモーション・カレンダーは事前に決まっているものだから、それを参考したら一ヶ月前にテーマや書き方を確定させるのも可能である。

ただ、これは「次善策」に過ぎないことも注意してください。カレンダーにある話題は、世の中何も起こっていない時にみんなが目を向けるものだ。人気が急に起こる社会事件・話題に敵わないため、期待値のコントロールが必要だ。

このブログ中国IT茶室では、今後各月の中国プロモーション・カレンダー及び詳細な書き方解説を更新していく予定です。必要があれば、問い合わせフォームでメールを提出すると、更新時に通知をメールでお送りします。

②中国人プロライターx自社中国人社員の組み合わせで確認プロセスが加速する

中国SNS運営は成熟している産業のため、プロとアマチュアの差がかなり大きい。既に「中国語が分かったら書ける」時代ではないので、プロを雇うことを強くおすすめだ。

どのように話題を展開するか、どのような話し方は炎上しやすいか、どのように愛されるキャラを表現するか…プロのセンスが問われる所が非常に多い。「中国人だから…」「中国語を話せるから…」と思ってライティングまで任せたら、下手にすると企業ブランドに傷をつけることや炎上するリスクがある。

ただ、一部の組織の仕組み的に、外部者が最終責任を取ることができない。社内の確認プロセスがどうしても必要となる。そういう場合は、中国のプロライターにお願いする上で、自社の中国人社員がOKサインを出す構造にすれば、確認プロセスがかなり短くなる。

このチーム編成のよくある事例は、下記の図で表れた:

自社の中国人社員は、社内のルールやブランドのプリンシプルに熟知している中堅社員が良い。その社員のやることはスケジュール管理とリスク管理。ライターを提出する創作について、自社の規定に反していないか、ブランドのトンマナ・イメージに違和感がないかをチェックする。配信リスクを低減させる役割である。

ここで注意したいのは、社員がライターの創作を干渉すること。良くある現象は、自社社員が書き方まで口を出し「この書き方はどう」「ここの中国語を修正して」「ここは私が書く」などの意見を次々と出す。

実はそれがSNS運営に大きな害になる。

創作の質と中国語の正しさを保証するのは、ライターの責任だ。それができなければ他のライターに乗り換えれば良い。自社の社員がライティングの内容を干渉し始めると、クライアントの要請を拒否できないライターはすべておとなしく聞いて修正する。結果として、自社社員の工数が大きく膨らむ同時に、配信もアマチュアが作ったコンテンツになってしまう。プロを雇う金銭も時間も惜しい。

最初から、お互いにしっかり守備範囲を守って協業することを約束しよう。そうしたらこの構造が上手に働き、急に現れた話題にも迅速に対応できるようになる。

更に、解決策①と②を組み合わせば、より多くな可能性が現れる。

例えば、普段は配信は①を活用して、創作〜確認期間を一週間にする。その上で、月1−2回「特別配信」の形で、②の仕組みを使って大人気な話題を2日内に追いかけてみる。そうしたらメリットとデメリットをバランスよく調整され、中国の現地企業にも負けない仕組みになると思う。

中国SNSで活躍している日本系アカウントは、まだまだ可能性が大きく残っているよ。新しい探索を積極的にする人こそ、大きな成功を収めると信じている。

では、このシリーズの最後に記事をお楽しみに!

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